タクフェス大阪公演遠征、「くちづけ」
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次の記事をかく場合には、県庁所在地の訪問のことにしようと考えていました。
大阪でのタクフェス公演「くちづけ」を見るまでは・・・・
実は、私は学生時代の友人に感化され、エンターテイメントの世界にドップリ
はまりこみ、映画、演劇、音楽とありとあらゆるものを鑑賞してきました。
映画でいうとスティーブン・スピルバーグ、演劇でいうと野田秀樹、鴻上尚史、
音楽でいうとレベッカ、渡辺美里、永井真理子、ZARD、柴田淳。
このタクフェスを主宰している宅間孝行の存在を知ったのは2006年東京セレソンDXの
「歌姫」の夏の公演(新宿シアターサンモール)で、当時朝ドラ前作の「風のハルカ」で
ヒロインを演じた村川絵梨をマドンナに、また宅間は脚本家の際に名乗るペンネーム
サタケミキオとして、また自身主演宅間孝行で舞台をこなしており、演劇サイトでも
高い評価を得ていたため、どんな役者なんだろうと関心をもってました。
2008年には朝ドラ「瞳」の榮倉奈々の家に同居する里子・斉藤将太(中村咲哉)の母親の
婚約者の役、2009年には朝ドラ「つばさ」のヒロイン多部未華子にかかわるレギュラー
としてお茶の間になじみ深い顔になる。第一印象は少し強面、とても二枚目なんかとは
いえない風貌。※このドラマの共演者中村梅雀、金田明夫、松本明子などのちの舞台で
共演することが多くなる。
このタクフェスのモットーは「楽しめる、グッとくる、盛り上がれる!」。日本の
劇団の「楽しめる」と「盛り上がれる!」は当たり前になっているのだが、真ん中の
「グッとくる」は「号泣」に変わっているのか、観客がグスングスン泣いている。
同じく圧倒的に女性ファンが多いキャラメル・ボックスでもこんなに号泣せんよ。
今回の「くちづけ」という作品、東京セレソン時代に初演した作品、2013年には
東映配給・堤幸彦監督、竹中直人・貫地谷しほりの主演で映画化、宅間自身も小説化
した作品である。
2時間30分を超える長丁場、宅間の舞台は尺が長いんだよな(不快には思っていません)
と思いながら舞台が終わりカーテンコール。千秋楽のあいさつの時宅間孝行が出演者の
一人であるモデル町田萌香は「くちづけ」の作品の主人公と同じ知的障害者と話した。
出演者の柴田理恵の一部のセリフは、この町田萌香と母親に向けられた事実であった
ことを話す。私はこの時、人間として許せない人格をもった日本人が存在している
ことに憤り、また愕然としたわけです。※後日、「くちづけ」が DVD化されれば
まっさきに購入して柴田理恵が発したセリフをかみしめたいと思います。
人間として許せない人格をもった者は、もしかすると仕事上では頼れる人物だったり
するかもしれませんが、知的障害者やその肉親を差別したり、非難するような人間で
あっては絶対になりませんし、その人格はどの職業だったとしても決して許すことは
できないでしょう。
この舞台のビデオ出演者の宮根誠司も大阪よみうりテレビの人気番組「ミヤネ屋」で
モデル町田萌香の知的障がいに関するドキュメントを放送していたらしいです。
一度でいいからそのドキュメントをみてみたいなぁ。
つまり人間は健常者であれ障害者であれ、普通に生きていけるのが一番の幸せなのだ
と実感させられたこの日でした。